死後のSNSデータの開示請求

近年では多くの人がSNSを利用しており、被相続人がSNSアカウントを所持しているケースがございます。しかしそのSNSが原因で自殺をしてしまうなどのニュースも時々見かけます。

上記は極端なケースではございますが、実際問題としてSNSデータの開示請求はできるのでしょうか?今回は死後の開示請求についてまとめました。

規約に基づく請求

まずは使用していたSNSの規約において、相続人のデータ開示ができる旨の規定があるかを確認します。規約がある場合、それに基づく請求で問題ございません。例えばFacebookでは生前に追悼アカウントの管理人の設定を行うことができるような一定のデジタル遺産への対応に関する規定があります。

しかしダイレクトメッセージの閲覧は不可など、全く生前と同じ権限が付与されるわけではないです。ただし追悼アカウントに関する規定の記述に、遺言書やその他法的同意書など明確な同意がある場合は通常アクセスできない部分の情報も許可される場合があるとされています。

一方でそのSNSアカウントの本拠地が日本国外の可能性もございます。その際に明確な同意を示した遺言書がどのようなものを意味するのかは一義的ではございません。遺言書に各SNSに関するメッセージ機能へのアクセス許可についての取り扱いが明記されている場合、それをもってSNS運営企業へ手続き申請することも検討されます。

利用規約上の地位の相続可否

次に各SNS規約において、相続人によるメッセージ機能の開示請求に関して明記されていない場合は、開示請求が可能かどうか?というのが問題となります。そこで当該SNSの利用規約上の地位を相続し、完全なアクセス権があるものとして開示できないか?というのが争点となります。

相続については、相続人は被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継するものと民法896条で規定されており、基本的には一切の権利義務の承継が原則となります。

一方で一身専属的な権利に関してはその例外となります。したがって上記問題はSNSアカウントの利用契約が一身専属的かどうか?が問題と言えます。

規約に一身専属的なものであると記載があった場合、被相続人が生前その契約に同意しているため、それが当事者の意思となり、利用契約は相続できず開示請求もできないという結論になります。もっとも契約自由の原則にも限界はあり、一方的な規約の変更や、不合理な内容の規約等については、当該条項の無効など規約の効力自体の否定の可能性もございます。

明確な規定がない場合は、個別個別で判断することになります。第三者への譲渡が禁止とされていても、相続が不可であるかどうかはまた別問題であります。(第三者への譲渡が特定承継を指し、包括省希有を含むものではないため)

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